野球界の練習はいつになったら変わるのか
野球界の練習というのはここ何十年もほとんど変わっていません。
内容に関しても変化はありませんが、時間もほとんど変わっていません。。
そんなに何十年も変わらないというのは、かなり異常なことです。
25年前に携帯電話というのは、肩からタンクのようなものをぶら下げて、トランシーバーよりも大きな受話器を耳に当てて話していました。
通話料もあり得ないほどの高額でした。もちろん電話しかできませんし、着信音も1種類。これが当たり前です。
しかし、現代はいかがでしょうか。
スマホになってタッチパネルです。音楽が流せるし、テレビの役割をこなしたり、通話料も定額制、インターネット回線を使えば無料でつなげることも可能です。
分野がまったく違うとはいえ、普通はこのように変化するものです。
進化する必要がないほど、大成された練習内容であれば問題はないのですが、
長時間とにかく反復練習をし時間があれば走る
だけの内容です。
野球界の練習はただただオーバーユース
これはどう考えても異常事態です。正直誰でも考えらえられるような練習内容です。
日本人で世界のトップ選手であるイチロー選手は高校時代に「サボることしか考えていなかった」というほど、野球界の練習が自分の体を酷使しすぎる上、意味がいないことを理解していました。
野球界で行われている練習というのは、基本的にオーバーユースすぎます。
というか、野球に関係のない練習が多すぎます。
なぜもっと短時間で効果が発揮できるような練習内容を考えることをしないのでしょうか?
人は反復練習によって様々な動きを習得します。
しかし、「良いフォーム」も反復によって身につきますが、反対に「悪いフォーム」も反復練習によって身についてしまうことを忘れてはいけません。
ただ、「良い」、「悪い」はやってみなければ分からないものです。
だとしたら、様々な練習を効率的に短時間で練習し、次々と挑戦・調整していく必要があります。
そんなことを考えていれば、いくらでも時間が必要になってくると思います。
ただただ練習を地道に頑張っていたけれど、後者だったとしたら笑えません。
効率よく、時間かからないように成果が出ることを考え、求め、取り組んだ方が合理的です。
世界でトッププレーヤーまで上り詰めた選手が「サボる」というのですから、練習時間が長いと証明しているようなものだと思いませんか?
近未来の野球の練習は、もっと効率的で合理的な練習を行うことで、とにかく短時間で最大の効果が得られるように変化していく必要があります。
今、行っている練習に科学的根拠はあるのか?
こういった内容の記事を書くと、よくある反応としては、
「科学的根拠のないハナシで未来の可能性をつむな」
と言われることがあります。
しかし、逆に言いたいのは、現状の練習の根拠を聞きたい。
そういった方に限って帰ってくる答えは
「過去の一流プレイヤーがこうやっていたから」、「昔、自分が良いと言われてやっていたから」
といったものばかりです。
それのどこが科学的根拠なのでしょうか。
同じ言葉を返したいところです。
科学的根拠がないのであれば、違う方法を模索しましょう。
いつも10時間かかっている練習と同じ効果を得られる2時間の練習方法があっても、あなたは10時間を勧めるのでしょうか?
もし進めるのであれば、それを野球でやる必要はありません。
精神を鍛えたいのであれば、寺に行って修行すべきです。
野球の練習は野球をうまくなるためのものです。
筋トレをしてボディービルダーになるためでも、精神を鍛えて修行僧になるためでもありません。
走り込みは本当に必要ですか?(『野球選手にとって必要な走り込み方』)
筋トレは本当に必要ですか?(『筋トレをしたところでパフォーマンスが高まるわけではない ~野球選手に「筋トレ本」は不必要~』)
ストレッチって本当に必要ですか?(『未だに無駄なストレッチをしているのですか? ~野球選手のストレッチは故障の予防にはなっていないという事実~』)
何もすべてを否定しているわけではありません。
その妥当性について、今一度検証する必要があると言いたいだけです。
何なら「本当に素振りが必要なのか」という根本的なところから考えても良いと思います。
もっといけば、実は野球を一度辞めてしまった方が上手くなるかもしれません。(『身体のことは身体に聞け ~野球を上手くなる簡単な方法は野球をやめること~』)
上手くなるためなら、あらゆる手をつくして、もっと野球をうまくなりましょうよ!