バッティングの肝はインパクトの瞬間までエネルギーをロスすることなく伝えられるか
人間は、一つの「動作(いま考えていることで言えばバッティング)」を実現するためには、各筋肉、各骨格、各関節、各神経などを総動員し、力を伝達しなければなりません。
その過程で、力が増幅されたり、ロスしてしまったり、ひどい場合では断ち切られたりしています。
そのため、一つの筋肉で実現できるエネルギー量はしれており、動作のエネルギーを増大させようとすると各部の連携が重要になってきます。
エネルギーをロスしないための一つのポイントは、余計な動作をしないことです。
つまりは、目的の動作まで最短距離で動作することです。
これを言い換えれば、バッティングにおいてはバットを最短距離で出せばいい・・・という表現になってきます。
一度溜まったエネルギーは動き出した以上、必ず「分散」を始めます。
つまりはエネルギーをロスしながらエネルギーを伝達していきます。
また最短距離で出すメリットはエネルギーの伝達だけではありません。
最短距離でバットを出せるようになると、始動をできるだけ遅らせることができるため、体が投手に正対することなくインパクトを迎えることができます。
すると変化球に泳がされることを防ぐことができます。
また同時に、力の伝達が適切に行われていれば、差し込まれてつまらされても、内野手の頭を越えるぐらいのエネルギーをインパクトに伝えることができます。
まさしくメジャーリーガーで活躍を続けるイチロー選手そのものです。
彼は「バットを最短距離で出さない」という表現を使ったりしますが、あくまで表現方法が違うだけで行っていることは同じです。
最大のポイントは
インパクトの瞬間までエネルギーをロスすることなく力を伝達すること
です。