野球選手は指導者が育てるのではなく自分で育つもの
高校野球などには、名将と呼ばれる監督や、選手育成に定評のある指導者がたくさんいます。
高校野球だけに限りませんが、日本では高校野球の注目度が高いため、メディアなどで上記のような表現をされることが多いでしょう。
しかし、いつの時代も存在している、ある事実を忘れてはいけません。
それは
野球選手は指導者が育てているわけではなく、選手自身で育っているということ
です。
選手の成長のきっかけになることはあっても、成長のすべてであることはありえません。
本来の在り方としては、
監督を始めとしたスタッフは選手に利用される側であるべき
です。
監督やスタッフは、自分たちを踏み台にしてもらい、利用され、大きな舞台へと飛び立ってもらわなければなりません。
というより、名将と呼ばれた指導者達も、たまたま自分で成長していく選手に出会ったからこそ名将と呼ばれているに過ぎません。
監督やコーチは、一人の選手に対して、プレーを代わってあげることはできません。
そのため、できたとしてもアドバイスだけです。
そしてそのアドバイスのきっかけを作るのも選手であって指導者ではありません。
さらにそれらのアドバイスの中から選択するのは選手自身であって指導者ではありません。
つまり、
指導者への疑いや、うまくしてもらっているという認識が選手の中に少しでもある限り大きな成長をすることはない
ということです。
選手が上達することの一番の要因は、選手自身が自分で変化していくことです。
自分で変化することが良い方向に行けば上手くなり、悪い方向に行けば下手になっていくだけのハナシです。
そして指導者は、その変化を傍らで観察し、その変化に対して修正をしていくことが役割です。
監督やコーチの話が100%間違っているわけではありません。
しかしそれと同時に、100%正しいとも言えません。
どんな環境であれ、どんな指導者であれ、結局は自分自身で選択し行動し、結果を求めていかなければなりません。
自分の選択、自分の修正が自分自身を変化させ、結果に対しては自分でしか責任が取れないというのは、今も昔も変わらない事実です。
野球選手は自分自身で上手くなっていくしか方法がないことを理解しなければなりません。
ただしこれらは、決して周囲の人間への礼節を欠け・・・と言っているわけではありません。
協力に感謝することは当たり前ですが、上達への選択をする際には、情は関係ありません。