野球はチームスポーツではない理由
野球とは9人で戦うスポーツです。
もっと言えば、ベンチにいる監督やコーチ、控え選手や、ベンチに入ることができなかた選手、チーム関係者・・・など関わる人が一丸となって戦うスポーツです。
そして、関わった人が一つの方向性に向いている、つまりは勝利に向かっているチームほど強いと言われています。
しかし、ここには一つの危険性が孕んでいます。
takebat.comでは、
野球はチームスポーツではない
と考えています。
というより、やっている本人たちはチームスポーツと考えない方が良いという表現の方が正しいかもしれません。
チームプレーができている瞬間というのは、あくまで結果論で、それぞれの役割をそれぞれが全うした時に初めてチームプレーが実現するものです。
初めからチームのために・・・と考えているチームにチームプレーはできないのではないでしょうか。
プロ野球選手がお立ち台やインタビューの時に「チームのために・・・」と言うのを聞いて真に受けてしまっているのだとしたらそれは間違っています。
プロ野球選手になるぐらいの選手は本音ではチームプレーが必要とは思っていません(『プロ野球選手の本音はチームのためになんて思っていない。』)。
思っていないというよりも、そんなことを考えていては生き残ることができない世界で生きています。
本気でプロを目指すような選手を目指すのであれば、「チームプレー」の意味をもう一度考え直す必要があるかもしれません。
プロ野球選手にドンマイは存在しない
プロ野球選手にドンマイなんて考え方はありません。
なぜならそれは職業だからです。むしろ自分の結果は気にするべきです。
プロ野球選手が考える失敗とは何を意味しているのでしょうか。
それは
誰かがミスをすれば、そのほかの選手はチャンスが到来したということ
を意味しています。
また、1軍が優勝すれば2軍の選手は喜びません。
それは1軍に上がる機会が遠ざかったということを意味するからです。
プロ野球の世界では、誰かが活躍すれば、誰かが仕事を失うという世界です。
先発ローテーションの投手が常に勝ち続ければ、ローテーションの変更がないため他の選手にチャンスはありません。
これがプロ野球の世界です。
何か殺伐とした世界の話のように思えるかもしれませんが、そんな世界で戦っている選手にチームワークがないと思うでしょうか?
シビアな世界でこそ本物のチームワークができる
これは、あくまで私の意見ですが、
シビアな世界だからこそ、最高のチームワークができる
と私は思っております。
仕事ではない野球にはドンマイが存在します。
しかし、プロ野球などの職業野球では、個々の与えられたポジションで100%の仕事をしなければ、ポジションを失うため、結果を出すことに必死です。
一度経験したことがある人であれば理解できると思いますが、それが最高のチームワークを生み出す温床となります。
自分が活躍すればするほど生活は安定し、安心が得られます。家族を救うこともできます。
学生野球にこれは存在しません。
最高のチームワークにはドンマイはなく、ミスをしたら奈落の底に落とされる危機感とプレッシャーがある世界のみで生まれます。
これは、一般社会でも同様で、ビジネス世界においても同じことが言えます。
一般社会ではミスをしたからといって手を差し伸べてはくれません。
自分で解決し突破し生きていかなければなりません。
しかし、そこにチームワークはないでしょうか。 決してそんなことはないはずです。
そういったことを学べるスポーツが野球の素晴らしいところです。
どこまでその世界をイメージできるか
本物のチームワークを体験するためには、本気で人生、生活をかけてこそ得られるものです。
ほとんどの野球人は、このプロ野球を目指すわけだと思いますが、常にそのシビアな緊張感がある世界を想定し、取り組んでいくことをお勧めいたします。
決して、シビアな考え方をもつことは、仲が良くないということではありません。
自分の持ち場はしっかり100%の力を発揮して結果を出してくださいということです。
そうすれば自ずと誰かのバックアップが生まれます。
ドンマイにはバックアップやカバーは生まれません。
上記のことを頭に入れながらプロ野球観戦すると違った意味での勉強になると思います。
選手は常にそんな世界で生きています。