元メジャーリーグのスカウトマンに聞く”日本の野球の変な所” ~池田豪氏インタビュー/WAMPERS~

池田豪氏インタビュー/WAMPERS ~元メジャーリーグのスカウトマンに聞く”日本の野球の変な所”~

大人気企画「ADLIFE INTERVIEW」はとうとう国境を跨ぎました。

本日は、アメリカ独立リーグでの野球経験者で、さらに元メジャーリーグのスカウトマンも経験した方にお話を伺いすることができました。

彼の名前は

「池田豪」氏

です。

池田氏は、高校時代に「ラグビー」、大学時代に「アメリカンフットボール」を経験した後、なんとアメリカに渡って、独立リーグのトライアウトに合格するという離れ業を行った方です。

さらにその後は、(故)伊良部投手の通訳を行った後、メジャーのスカウトマンとして活動されていました。

そんな池田氏から見える、「日本の野球」は、日本人のこれからを見据えた意見として非常に参考になるものばかりです。

決して、アメリカ野球の賛美ではなく、考え方として、日本人が取り入れていくのも有効的なインタビューですので、なるべく多くの方に知って頂きたい内容です。

では、インタビューの内容を楽しんでください!

池田豪氏4

語り手:池田豪氏(NPO法人WAMPERS 代表)
聞き手:大竹一彰(株式会社ADLIFE 代表取締役)

池田豪氏2

「ラグビー選手、アメフト選手からの独立リーグへの挑戦」その理由とは

-元々ラグビーをしていたと聞いたのですが、なぜ突然「野球」をやろうと思ったのですか?

私は、実は高校時代(日大二高)に野球を始めていたんですよね。

しかし、どうしてもその野球に馴染むことができませんでした。結局は1年時に退部しています。

そのため、「野球をした」と言えるようなことは何もしていませんでしたね。

その後は「ラグビー」をやっていました。

「ラグビー」を選んだ理由としては、足に自信があったので、そのスピードを生かせるスポーツを選択したという感じです。

大学進学後には日本大学で「アメリカンフットボール」部に所属したんですけど、これも1年くらいで退部してしまうんですよね。

私は、とにかく楽しくないといけないんでしょうね。

それは決して「いい加減」という意味ではなく、「純粋に心から楽しめる」とか「人間的に楽しめる」とかいうところを大切にしている感じですかね。

こういった選択というのは、人間としての本質的に大切な事だと思っています。

そういう意味でも、野球は根本的には大好きだったので、日本の小さな野球ではなく、イメージ的にワクワクが大きかったアメリカを目指しました。

-え?! いきなり渡米ですか?! どのような形でアメリカに渡ったのですか?

まぁ目指したは良いのですが、行き方は良く分からなかったですよね(笑)

しかし、色々模索して行動していると、知人の紹介で、ある高校の監督を紹介され、その監督の下で練習をする事になったんですよね。

結局、11カ月の間、そこで練習をしていたんですが、その監督からは「アメリカは無理だから」と、日本の軟式の実業団を紹介されました。

しかし、軟式野球には全く興味はなかったので、アメリカ志望はさらに強くなっていきました。

結局、沢山の方々にお世話になり、アメリカ独立リーグの「カラマズーコディアックス」のテスト入団を受けたら、なんと受かっちゃったんですよね(笑)

そこからは、「カラマズーコディアックス」に1年間在籍した後、「ロンダックランバージャックス」に入団しました。

その後は、選手としては思うような成績が残せなかったのですが、メジャーでの仕事は諦めきれなかったので、他の道を探していると、あるお誘いを頂きました。

それは、

「モントリオールエキスポス(現ワシントンナショナルズ)」での(故)伊良部投手の通訳

でした。

さらには、

「フロリダマーリンズ」のスカウトマン(極東スカウト部長)

を任せてもらえるようになりました。

「プレーヤー」での期間はそれほど長くはなかったのですが、実際に「アメリカ」で野球をプレーし、日本とアメリカの違いを肌で感じられたのは素晴らしい財産だったと思います。

池田豪氏1

アメリカの野球は「自由・積極」、日本の野球は「管理・消極」

-「アメリカ」の野球と「日本」の野球の絶対的な違いを教えてください。

まず、アメリカと日本でははっきりと2点の違いを感じました。

それは

・「管理」の日本と「自由」のアメリカ
・「消極性」の日本と「積極性」のアメリカ

という2点ですね。

-なるほど、もう少し経験談を交えて具体的に教えてもらえますか。

私はアメリカに渡りテストを受けた時に最初から強烈に感じました。

トライアウトには100人以上の「社会人野球経験者」や「セミプロ」の様な選手がきていました。

ちなみに、合格者は3名だったのですが、私がその3名に入る事ができたのは技術ではなかったんですよね。

合格のポイントは

「やる気、モチベーション」

だったんですよね。

どういうことかと言うと、トライアウトに来ていた「スカウトマン」たちに、自分のプレーが終わるたびに

「どう?俺」「どこが良かった?」「どこを変えたほうがいい?」「どこがますかった?」

ということをうっとうしいほど聞いて回ったんですよね(笑)

しかし、他の日本人プレイヤーと言えば、淡々とプレーをこなすのみ。私より上手なプレイヤーなんていくらでもいました。

結局、スカウトマンを

「選手のハングリー精神」や「やる気」

を見ているんでしょうね。

結果的に私が3名の中に入ったのですから間違いない事実です。

つまり、「積極性」を買われる「アメリカ野球」に「日本」の管理されたロボットの様な野球は目に留まらないんでしょうね。

アメリカの野球は勝ち負けよりも、「エンターテインメント性」もかなりのウエイトを占めます

そのため「ロボット」がプレーしても「エンターテインメント」としては成り立たない分、日本人は厳しい世界なのかもしれないですね。

日本の野球は勝ち負けにしかフォーカスしませんから。

しかし、子どもの頃から日本の教育で大人になるというのは怖いことだと思うんだけどな~。

-なるほど、「管理」と「自由」という点についてはどうでしたか。

「キャンプ」なんかすごい短いんですよね。

さらに全体の練習はほんの数時間で、後は個人練習です。

日本の場合は全体練習は長い上に、個人練習までも管理され気を抜けるところがありませんよね。

こんなことをしていては、感情がなくなったロボットの様になってしまうの仕方ないですよね。

さらに、アメリカの選手で面白いのが、日本であれば個人練習でも、投手は投手のこと、野手は野手のことをしますよね。

でも、アメリカの選手は違うんです。

どうやって試合に出られるのかを貪欲に考えて、試合に出られる可能性の高い他のポジションの練習をしたりするんです。

日本とは大きな違いですね。冷静に考えて、「日本人」はどうしてやらないんだろうと疑問に思いますよね。

決してアメリカ野球を推奨しているとかいうレベルの話ではなく、冷静になって考えたら間違っていないと思うんですけどね。

-日本野球とアメリカ野球の「モチベーション」が違うんですかね。

「モチベーション」の違いは「アメリカ」と「日本」では雲泥の差ですね。圧倒的に違います。

日本野球の場合では、「失敗しても何か別に仕事をすればいいや」ぐらいの気持ちです。

しかし、中南米から来た選手なんかは「生死」がかかってるもんで、モチベーションの高さはものすごいですよ!

とにかく、どんな形でもいいからレギュラーを勝ち取りメジャーリーガーになってやろうという気持ちが体から溢れる感じですかね!

表現方法が難しいのですが、とにかくすごい! 「目つき」なんてやばかったですね(笑)

日本人は自分から練習を探そうとする選手は少ないですが、奴らはどんどん練習方法を自分で考えてうまくなろうという選手ばかりです。

「モチベーション」は明らかに違う部分ですね。

池田豪氏3

現ソフトバンクのバンデンバーグ投手は元々は落ちこぼれのキャッチャーだった

-「人間形成」ということを考えた時に「アメリカ野球」と「日本野球」について違いは感じますか。

アメリカの野球、日本の野球において、これを人間形成の場として捉えた時、簡単に甲乙をつけるのは難しいですね。

しかし、一つだけ言えることは、

日本の野球選手はとても恵まれていて華やか

です。サポートも充実しています。

が、そのぶん見えないところでは徹底的に管理されている様にもみえます。

「トレーニング」や「栄養」、「練習内容」といったありとあらゆることに関して。

その結果、

自分で特に何かを考えることなく、周りがすべてやってくれる

様な環境にあります。

しかし、アメリカは違います。

ある意味ほったらかしで、やるかやらないか、DEAD OR ALIVE

といった世界です。

この差は日本の野球人は「他の仕事をやればいい」と思っているかもしれませんが、野球界から姿を消した時にむしろ生きていけないのは、日本の野球選手なんですよね。

自分ではなかなか生きていけない。なんせ「自分で考える」ことを忘れてしまっていますから。

「個が弱くなってしまった状態」ですね。

これは仕方のないことだと思いますが、ある意味日本の野球界の責任でもあると思います。

管理しすぎるのもどうなのかな、と思いますよね。

とにかく、アメリカの野球選手は精神的にタフでよく考えます。

日本ではありえない様な行動もしますよね。

捕手が突然、個人練習でピッチングを始めたり(笑)

そういえば、とても仲の良かった選手で、日本のプロ野球で活躍している「バンデンハーク」っている投手がいるんですけど、彼もなかなか面白い人でしたね。

-お、今ソフトバンクホークスで活躍中の「バンデンハーク」投手ですか!

そうですね。彼はアカデミー時代一緒にやった間柄だったんですが、出会った当時は15歳でした。

彼はアカデミー時代には「捕手」として入ってきましたが、体がでかすぎるということで「一塁手」になりました。

その後は、活躍できなかったので「外野手」になり、次第には「バッティングがイマイチ」ということで「投手」となった選手です。

その後に、なんと「メジャーリーガー」まで上り詰めたんですよね。

その後は、「韓国プロ野球」を経て日本に来た苦労人です。

でも今では155km/hのストレートを投げて日本で活躍しているんですからすごいですよね!

日本人もいろいろさせてみればいいんですよ! どうなるか分からないんですから!

そんなことを考えた時に「takebat.com」ってアメリカ的な発想の記事多いですよね!

-え、ちゃんと読んで頂けてるんですね! 光栄です!

読んでる、読んでる!

非常に面白い内容というか、本来当たり前のことを当たり前に書いているなーという印象です。

でも、その当たり前のことができてないのが、日本野球の特徴なんでしょうね。

これからは、個人の力が大切になってくる時代なので、それぞれの選手の意見を尊重し、そこにチームが関わっていくべきだと思います。

アメリカのように自由に活躍していく野球界に変化していくときだと思うので、この「takebat.com」は面白くて、夢のあるサイトだと思います。

これからも、野球界を引っ張っていくような記事を連発してほしいですね!

池田豪氏5

最後に

かなりパワフルな生き方をされている「池田豪」さんのインタビューはどうだったでしょうか。

現在、様々な悩みを抱えている日本人の野球プレイヤーの方はたくさんいらっしゃると思いますが、何かヒントを得られたんじゃないでしょうか?

発想はもっと自由で、無限大です!

ちなみに、池田氏は野球界から退いた後、日本の芸能界、飲食経営等を行いながら現在の「NPO法人WAMPERS」を代表理事として運営しています。

活動内容は、

「犬を通した人間形成、子ども達を含む様々な方々に命の大切さ本当の愛情や本当の生き方を教えていく場所」

を目指し、殺処分0を標榜し、捨てられた犬の保護活動や里親探しを行っています。

彼がよくある動物愛護団体と違うと感じた面白い一言が

犬は犬なんだよ

という一言です。

詳しく意味を話すと、

「犬をペットとして扱ってしまう」から、犬が自分の判断を間違えちゃう。だから意図しないところで、吠えたり、噛みついたりしてしまいます。「犬は犬である」ということを人間がちゃんと認識しないことは、犬にとって実に失礼なことなんです。そういったことを認識できない大人が増えてしまっているので、それが人間同士の愛情のかけ方にまで影響してしまっています。根本的なところから、犬との向き合い方を変えていかなければいけない。

と池田氏はおっしゃっていました。

さらに、池田氏は、「WAMPERS」の広大な土地(約4000坪)を、アドベンチャーワールドにしたいと、意気込んでいました。

今の世の中はあらゆることが切羽詰まってしまっています。

そんな切羽詰まったことを忘れられるような場所として、「自由」で「オープン」な「頑張りすぎなくていいんだよ」ということを感じられるようにしていきたいと熱く語られていました。

「アスレチックエリア」、「バーベキューエリア」、「動物と触れ合うエリア」など、自由に大人と子どもが時間を共有し、人間らしく生きていける環境創りを目指されています。

インタビューの当日にも、

「ペットホテル」に自分の「ペット」を預けたまま引き取りに来ない

とペットホテルから連絡が入り、「グレートデン」と「ボクサー」という犬を、引き取る準備をしていました。

その際の一言も印象深いものでした。最後にこの一言で閉めたいと思います。

「命を捨てることですからね、子どもにこんなことを教えてはいけない」

今回はお忙しい中、インタビューにお応え頂き、ありがとうございました。

「takebat.com」では、今後も「WAMPERS」と一緒になってこの世の中を変えていきたいと思います!

WAMPERSは数々の活動支援をしてくださる企業様、法人会員様を募集されています。

池田氏の考え方にご共感された方は、ぜひご参加ください! 詳細はコチラから。

WAMPERSの詳細について

HP:http://wampers.net/

Facebook:WAMPERS

WAMPERS法人賛助会員募集ページはコチラ

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