野球界の先輩絶対主義はもう終わり

野球界はロボットを輩出し続ける

野球界では小さい頃から目上の人に対する指導が徹底される傾向にありますが、とりわけ顕著になってくるのは高校野球でしょう。

高校に入学すると、先輩は絶対で、後輩に許される発言は「はい」しか許されません。

監督とスタッフの間にも、監督の方針は絶対服従が強いられます。

決定権を持っていることに問題はなくとも、意見(とくに反対意見)を言うだけで排除されてしまいます。

その結果、監督自身が選手時代に経験したことだけが全てになり、必然的に現代の野球のカタチとは外れていってしまいます。

その結果、野球界で生きていく人間は、自分の頭で物事を考えないようになり、上からの命令を待つしかなくなってしまいます。

良い見方をすれば、素直な人間形成や真面目な人間形成が可能なため、良いか悪いかの判断は難しくなってきます。

しかし、これからの世の中において、自分の頭で物事を考えられないことには大きな問題があります。

野球界でさえ大きな変革の時期に突入しており、誰もが行く末に不安を抱き、どこに向かえば良いのか分からなくなっています。

そのため、自分で考え、自分で選択し、自分で改善を加えながら目標に向かっていかなければならない時代です。

何もこれは野球界だけのことではなく、一般社会に出てしまえば、さらに強い風にさらされることになります。

つまり、自分で考えられない人間は、野球界で成功できないだけではなく、人間として生き抜いていく上でも大きな問題となってきているということです。

一般社会は、野球界のように、ミスをしたら叱ってもらったり、食事に行って慰めてもらえるようなおとはほとんどありません。

野球で負けても命に関わることはなくても、一般社会で負ければ生活に関わってきます。

全てにおいて、自分で考え打開し、突破していかなくてはなりません。

それにも関わらず、野球というスポーツは、自分で考える能力を奪ってしまう構造を持っています。

 

野球という世界がどんな世界なのかは一度入ってみないとわかりません。

決して野球界のことを否定しているわけでもありません。

ただ、私が20年以上現役の選手として関わり、引退後もスタッフ、トレーナーとして10年ほど関わった結果、現在は第三者目線で野球界をみていることから感じたことをお伝えしました。

一個人の意見のように感じるかもしれませんが、同意見の野球経験者はたくさんいらっしゃるはずです。

特に、野球の現場を一度離れた人にこそ感じてもらえる内容ではないでしょうか。

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