マシンと投手が投げる球速は同じでも体感が違うワケ

バッティングマシンと投手のボールが違う理由

マシンと人間の大きな違いは

力の伝達の方法

です。

人間の投球というのは、下半身から始まる力を、各関節や、筋肉などを使って徐々に増大させながらボールに伝えています。

しかし、バッティングマシンから放たれたボールには力の伝達が一点しかありません。

ドラム式は、ドラムの回転する力と挟み込む力によって、ボールを飛ばしています。

アーム式のバッティングマシンに関しては、1本のアームが高速で回転した時にボールが放たれるものです。

ドラム式とアーム式との違いは、「変化球が投げられるか否か」と、「打者のタイミングの取りやすさがあるかどうか」ぐらいでしょう。

そのため、「どちらの方がバッティングマシンとしてはいいのか」ということを考える意味はありません。

問題は、力を加えるポイントがマシンには1点しかないことです。

人間の投球は肩関節や肘、手首、指などの関節をうまく使うことによって3Dの動きを実現しています(一つ一つは2次元の組み合わせ)。

そんな中で気づいて欲しいことは、

ボールをリリースするポイントで140km/hのスピードが出る力をボールに伝えたとしても「肘」や「肩関節」が140km/hのスピードが出ているわけではない

ということです。

エネルギーを増大させながら、腕を加速させ、リリース時に140km/hの速度がボールに生まれる力を生み出しています。

どこにも人間の身体が140km/hで動いている瞬間はありません。

しかし、バッティングマシンは違います。

140km/hのボールを投げるなら140km/h以上の瞬間速度が必要です。

機構的な問題の違いから同じボールが投げられているわけではないことが明らかでしょう。

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