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バッティング中にボールをよく見るなんて非常識

バッティング中にボールをよく見るなんて非常識

野球選手は、バッティングをしていると「ボールをよく見ろ」と周りから言われることがあります。

とりわけ、「バット」と「ボール」の位置がかけ離れスイングしている場合に言われます。

それが野球の常識です。

しかし、考えてみたことはあるでしょうか。

一流と呼ばれる打者や、打率の良い打者、好調な打者が本当にボールをよく見て打っているのかを。

本日の記事を読めば、

バッティング中にボールをよく見るなんて非常識

という意味がご理解いただけるでしょう。

ボールを本当に見ていたらスイングなんてできない

では、現実的な話をしていきます。

投手が投げたボールを本当の意味で見る(認識する)ためには、眼球の動きが重要になってきます。

投手が投げたボールは、140km/hという速度で約0.4秒の内にキャッチャーミットに収まります。

仮に100km/hだとしても1秒もかかりません。

そしてあくまで平均速度である上、打者の立っている位置はキャッチャーより前です。

そしてミートポイントは打者の位置より基本的には前にあります。

では、このスピードに眼球は対応できるのでしょうか。

ボールを位置情報として認識するためには、「瞳孔括約筋」という遠近感を調整する筋肉の動きが重要になってきます。

しかし、この筋肉は自分の意思で動かすことはできません。

そして現実的に考えて0.4秒以内に常に調整していくことは不可能です。

筋肉だけ考えても不可能な話ですが、情報の伝達系統を考えるとさらに不可能なことが理解できます。

目に入った情報は、眼球の後方にある神経から脳に送られます。

その後、目から入った情報を脳で処理し、脳の表層にある、大脳皮質における発火によって、各運動神経を通じて骨格筋に指令を出します。

そして初めて何らかの「動作」が始まり完了するころには0.4秒なんて過ぎ去ってしまっています。

それにも関わらずバッティングができていることを考えれば、その動作の中に「ボールをよく見る」という過程が含まれていないことは簡単に分かります。

他に考えられる可能性としては、野球選手が化け物レベルの人間ばかりだということぐらいですが、そんなバカな話はないでしょう。

つまり、

打者はバッティング中にボールなんてたいして見ていない

ということです。

ボールを見ていないのに打者がバッティングできる理由

では、どうやってバッティングをしているのでしょうか。

バッティングができる理由は、

投手の投球動作から得られる情報を総合的に判断し、過去の経験と照らし合わせた上で予測して打っているから

です。

簡単な言葉で言えば

感覚

です。

打てない打者というのは、その「予測」と「自分の体の動き」に誤差が生じてしまっているからです。

「予測」がずれているのは経験と勉強でクリアすることができますが、「自分の体の動き」となると意識しなければ解決することはできません。

「自分の体の動き」は自分が思っているほど正確に動くことはできていません。

と、この話を始めると一冊の書籍ができあがってしまうので、それはまた別の機会に。

「予測」と「自分の体の動き」に誤差があるだけの選手に向かって「ボールをよく見ろ」と言ったところで問題は解決しません。

むしろ身体が固まってどんどんその誤差が広がっていくことでしょう。

人間の身体を考えれば、

バッティング中にボールをよく見るなんて非常識

ということをご理解頂けたでしょうか。

 

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