本気で上手くなりたいなら「監督」や「コーチ」を疑え!

ゴロを打てより遠くに飛ばせがこれからの常識

例えば、「バッティング」で言えば、「ゴロを打て」、「上から叩け」というアドバイスが野球選手の未来を潰してしまっていると常日頃お伝えしています(『ダウンスイングの真実 ~上から叩くな、ゴロなんか狙うな~』)。

しかし、その事実をお伝えする度に必ず批判の声が上がります。

幼少期であればあるほど、エラーをする確率が高いため、ゴロを打った方が勝利の可能性を高められるからというのが根拠のようです。

ただ、その意見に対しては考えて欲しいことがあります。

それは、

幼少期の内に勝率にこだわった野球をしていて選手が本当の意味で成長するのか

ということです。

「takebat.com」では、

「少年野球」、「中学野球」、「ボーイズ」、「リトル」、「高校野球」の内は、チームの勝利より個々の能力開発を行うべき

だと考えています。

「監督」や「コーチ」の立場を考えれば、それはできないのかもしれません。

しかし、選手は純粋に野球がうまくなりたくて、プロ野球選手になりたくて「野球」をしています。

ただ、現在の野球界では、「プロに行く条件」として全国大会、つまりは「甲子園」に行くということが大きな条件として存在していることは理解しています。

それでも、「チーム」が勝利するために、「プロの道」を断念させてでも我慢させる風潮は、日本の野球界を象徴しているのではないでしょうか。

その結果として「考えることができない野球人」を生み出しているように思えてなりません。

以前、とある著名な家電量販店の社長が言っていました。

その家電量販店では軟式野球チームを所有しており、そこでプレーする選手に対して発言した言葉です。

「野球選手は自分の考えを主張しない。さらには考えることすらしないで言われるのを待ち、言われるがままを素直に行動してしまう。これでは世の中生きていけない」

この言葉を「野球」のことを知らない人が言っているから関係ないと思うでしょうか?

野球選手は長く現役を続けられても40歳前後です。

しかもそんな選手は極わずかです。

つまり、野球に関わらない人生の方が大半の選手が長くなります。

実際に、プロ野球を30歳が過ぎて引退した選手の大半は路頭に迷ってしまっています。

これからの野球界は、

自分で考え、検証し、実践していくことを繰り返すことができる選手を増産し、多くの人が本気でプロを目指すような選手を増やす必要がある

と思うのは私だけでしょうか。

そのための分かりやすい第一歩が

ゴロなんて狙ってないで遠くに飛ばせ!

という一言に集約されているように思えてなりません。

決して「勝つこと」を諦めろと言っているわけではありません。

むしろ、こちらの方が結果的には勝率を高めると考えるのは私だけでしょうか。

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