野球選手に筋トレは必要ない?!
「takebat.com」には「筋トレ」に関する質問を多数頂いています。なかでも時代の流れなのか、「筋トレ」が必要なのかどうかといった質問を頂きます。
さて、「筋トレ」は野球選手にとって効果的なのでしょうか。
結論から言えば、様々な技術を飛躍的に伸ばす要素を含んでいることより効果的だと言えます。
しかし、間違ってはいけないのが、
最も大切なことを考えると筋トレは必要ない
という結論になります。
効果的な可能性を秘めているのに必要ないとはどういうことなのでしょうか。
まず一つ言えることは「筋トレ」という意味合いが広く使われすぎています。
打者であれば、
【1】バッティングにおいてメインで使われえいる筋肉をトレーニングする
という観点が必要です。
その次に、
【2】バッティング時の動作と同じ運動形態で動くこと
が大切です。
そうでなければ何のための「筋トレ」か分からなくなってしまいます。
恐らく【2】の観点が欠落していることが多いのではないでしょうか。
野球選手が「筋トレ」をする目的は何なのか
野球選手が「筋トレ」をする理由とはなんでしょうか。
パフォーマンスが向上し、試合に出れるようになるための「筋トレ」ではないでしょうか。
【2】の観点をもってすれば、「ボディビルダー」の「筋トレ」とは異なって当たり前です。
しかし、今の野球界で行われている「筋トレ」は、「ボディビルダー」になるための「筋トレ」となんら変わりがないのが現状です。
「重さ」や「回数」、「鍛える部分」が違う程度です。
「動作」のパフォーマンスを上げるためには、各パーツ毎に「筋トレ」をしても意味がありません。
「動作」のパフォーマンスを上げるには、「動作」の中でしか鍛えることができません。
なぜなら、「動作」には様々な「筋肉」が連関して一つの「動作」を作っているため、一つの「筋肉」の強さより、その連動性の方が大切になってきます。
そして、問題なのが、各パーツ毎の「筋トレ」は、その連動性を著しく低下させます。
その結果が、「肉離れ」などの故障や怪我となって現れます。
「筋トレ」を含む「トレーニング」にはどのような目的があるのでしょうか。
例えば
・スイングを速くするために行う
・ボールに負けないスイングを得るために行う
・体を大きくするために行う
・フラフラしないように行う
などでしょうか。
そのために、「重たい重りを持ちあげたり下げたりする」、「何かを引っ張ったりする」、「タイヤを引いたりする」、「跳ねたり走ったりする」というのが目的を達成をするためのトレーニングになるのでしょうか。
そんな単純なトレーニングが、かなり複雑な「動作」をする試合に生きてくるはずがありません。
ここで冷静になって考えて欲しいことがあります。
全くトレーニングしない選手でも以下のようなケースが野球(スポーツ)の世界ではざらにあります。
・9回を完投する・延長戦になっても淡々と投げることができる
・打球は遠くに飛ばすことができる
・打球のスピードが早い
そして、トレーニングを積極的に行っているのに、まったく逆の結果をもたらしている選手も存在しています。
こんなことが起きてしまうのはどうしてなのでしょうか。
それは、先ほども述べた通り、「筋肉」の「連動性」に理由があります。
野球選手に必要な「筋肉」とは
「打つ」、「走る」、「投げる」という動作は、とてもスピーディーに行われています。一瞬で動作を切り替えています。
「脳」と「脊髄」、「脳」と「筋肉」、「脊髄」と「筋肉」の間で、「反射」と言われる動きを、計り知れないスピードで行わっています。
そしてその都度、お互いが反応し合うことで、一つの「動作」を完成しています。
「負荷」の観点から言えば、「動作」の初めに負荷がかかり、一つの「動作」が終わりに近づくにつれて、「負荷」が漸減していきます。
さらに連動していく過程で、「負荷」が漸増しながら「戻る」という動きの形をとっています。
しかし、野球界でよく行われている「筋トレ」は「動作」の初めから終わりにかけ「負荷」が高まり、「反射」を利用することはありません。
また「筋肉」や「靭帯」、「腱」にあるセンサーの特性を無視し、「乳酸」を溜めることばかり記憶させています。
「負荷」の観点で言えば、「動作」の時と真逆になっており、「相反抑制」を無視した「共縮」を沢山産むようなトレーニング形態です。
このような野球界で良くやっている「トレーニング」は「打つ」、「走る」、「投げる」などの動作には到底直結していません。
少し難しい内容になっていましたが、簡潔にいってしまえば「筋肉」の使い方がまったく違うということです。
「プロ野球選手」や「高校野球選手」は「冬場」や、「シーズンOFF」、「キャンプ」の時に「体を大きくする」ことを目標に掲げトレーニングを行っています。
しかし、ここまで記してきた内容から分かるように、目的を完全に見失っているとしてか考えられません。
体を大きくすれば、野球選手として上達できるのでしょうか?
体を大きくするのではなく、効率的で機能的に動いてくれる体を作る必要があります。
「反応が良い筋肉」、「怪我しない筋肉」を目的にトレーニングする必要があります。
残念ながら、重いものが持ち上げられれば出来上がる筋肉ではありません。
「筋トレ」の概念を変えよう
「筋トレ」とはとても難しく、繊細なトレーニング方法です。
単純に重たいものを持ち上げて、苦しい思いをして、体がパンプアップして満足というような簡単なものではないことを理解して取り組んでみてください。
パフォーマンス向上のための運動形態と同様にできている「筋トレ」をしている野球選手は未だ見たこともありません。
そんな難しい「筋トレ」を行うのであれば、「筋トレ」の概念を変えてしまうことをおススメします。
一番簡単で最も効率的な「筋トレ」とは、「投手なら投球すること」、「打者ならスイングすること」です。
これ以上に「簡単」で「効率的」なことはありません。
もちろん技術的な「動作」が適切にできているのが大前提です。
反復運動は体は記憶してしまうので、間違ったフォームで行うことは好ましくはありません。
しっかりとしたフォームができているのであれば変に「筋トレ」などを行わず、「スイング」や「投球」をしておくことが最も効果的な筋トレです。
変な「筋トレ」をするぐらいなら、「筋肉」を休めてしまう方が野球選手にとってはパフォーマンスを高めます。
なぜなら、野球選手にとってパフォーマンスを低下させる最大の敵である「故障」や「怪我」を防ぐことができるからです。
結論を言えば、
野球選手には従来の「筋トレ」は必要なく、各選手に適した「動作」を「筋トレ」として捉える
ことがベストだと言うことです。
仮に「筋トレ」をしたいのであれば、「動作」における「筋肉」について勉強してから取り組んでください。
ただし、かなりの難問であることを覚悟してください。
「動作」のトレーニングを行いたいのであれば、「MONOBUN®」を使ったトレーニングをおススメします。
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