イチローのフォームを真似したあなたに訪れる悲劇
小さいころ誰しもが、プロ野球選手のフォームを真似してバットを振ったことがあるはずです。
その延長線上なのか、自分のバッティングフォームを作る時に有名選手の真似をする人がたくさんいます。
また、バッティングの調子が悪くなってしまった時に、自分の調子が良かった時のフォームを再現しようとすることをよく見かけます。
果たしてこの方法は正しいのでしょうか。
答えを言ってしまうと、
ほとんど間違い
です。
無意味に近いといえます。
さて何故これが無意味なのでしょうか。
バッティングフォームを真似することなんてそもそもできない?!
よく昔から「良い人の真似をしろ」と言われる中で、何故バッティングフォームを真似してはいけないのでしょうか。
その答えは、
自分の「体」や「精神面」を考えてみれば
分かってくるはずです。
人の真似となれば、間違いなく違います。
さらに言えば、過去の自分と、今の自分は間違いなく違います。
人の体は3ヶ月ですべての細胞は生まれ変わると言われています。
3ヶ月前とは細胞レベルで言えば「別人」ということです。
さらに、その時の感情と今の感情は同じなのかというと、100%違います。
また、「時期」や「気候」、「気温」、「天気」、「気圧」は同じでしょうか。
相手投手は同じでしょうか?
全く違うはずです。
その時の「感情」や「状態」、「相手」がいたからこその「パフォーマンス」結果だったわけです。
そのため、その真似を仮にできたとしても(できませんが)、同じパフォーマンスを発揮することにはなりません。
もし仮にパフォーマンスがよくなったとしても、「たまたま」の可能性が高く、また別の要因によるものです。
仮に言えば、何ら影響もないのであれば挑戦してみる価値はありますが、反対にパフォーマンスを下げる要因となる可能性の方が大きいのが問題です。
自分のバッティングフォームは自分で考えるしかない
今の自分にとって最も適したフォームや感覚が必ずあるので、そこを追求しなくてはいけません。
そのためには「シンプル」に、「ボールを強く叩き」、「ヒット」や「ホームラン」を打つということに意識を傾けた時に今のベストに近づいていきます。
過去のベストは今のベストにはなり得ません。
イチロー選手の真似をしたとしても同じ結果どころか、他人の真似をするのですから、まず変な方向に行ってしまうでしょう。
イチロー選手ですら毎年フォームを変化させています。
真似を本気でするのだけは避けてください。
今の練習は自分のためにやっています。
それがチームのためになり、もっと大きな野球界のためになっています。
今日も明日も、自己満足で終わらず前進できるようにしていきましょう。
せめて真似をするのであれば、その選手がどのようなアプローチのためにフォームに変化をつけたのか研究することです。
その変化をつけた考え方を参考に自分に当てはめて考えてみることです。