バッティングで筋トレによって生まれる力に意味はない
現在の野球界では、あらゆる種目の筋トレが行われています。
プロ野球界を見ていると、一昔前では考えられないような身体の大きさをした選手が増え続けています。
しかし、野球界において筋トレの歴史は意外にも浅く、20年ほど前に流行り始めました。
私も高校球児時代には、とんでもないような量と時間の筋トレをやらされていたことを記憶しています。
では、そんな日常化してしまった「筋トレ」ですが、人間の身体の特徴から考えていくと、野球選手にとって必要不可欠なものなのでしょうか。
結論から言ってしまえば「筋トレ」は、
力の伝達を非効率にしてしまうためおススメできない
ものです。
これは「筋トレ」の力の伝達方法と野球における「動作」の力の伝達方法が異なることを見ていけば、「筋トレ」が野球選手に不要であることが理解できるでしょう。
「筋トレ」とは、身体の各パーツを個別に大きくすることで、より大きなエネルギーを生み出そうとする行為です。
その原理の根幹には「筋力は筋肉の横断面積に比例する」という考え方があります。
その考え方自体には間違いはありませんが、「筋トレ」の概念には各パーツのつながりが考慮されていません。
人間の身体とは、常に各パーツが連動することで動作を完了させています。
その際には、(地面から始まり)各パーツが各パーツで生み出したエネルギーを伝達させますが、エネルギーの伝達時には「1+1=2」といった単純な理屈が成り立っていません。
各パーツ事の連動が悪ければ、どれだけ一部分を鍛えても大した意味をなすことができません。
意味をなさないどころか、行き場を失ってしまったエネルギーが一部に負荷をかけてしまい、故障リスクを高める最悪の結果を生み出します。
結果も出ない、故障もしてしまって野球もできないでは、野球人生が浮かばれません。