この矛盾を理解できるか
タイトルで疑問を感じられた方もいらっしゃると思います。
バットをタテに振るのに、何故ヘッドが下がるのかと・・・。
でも、これが打てるバッターの条件なんです。
そして、実は多くの打者が「打てている時」というのは、バットをタテに振っているのに、ヘッドが下がっている時なんです。
つまり、認識していないケースがほとんどということです。
その認識していない状態を再現するためには、バットをタテに振りながら、ヘッドを下げる意識で振ると再現できます。
「意識」と「現実」にはギャップが発生しているということに気づいていない選手が大半です。
タテにバットをだしてヘッドを下げる方法
でわまず、縦にバットを出すのにヘッドを下げるにはどうしたらいいのでしょうか。
実はこれはめちゃくちゃ簡単です。
それは
右肩を下げながら振る(右打者の場合)
ということです。
これ、よくダメだと言われる典型的な例ではないでしょうか?
しかし、冒頭でも触れたように、しっかりと分析をすると、「打てる打者」や「打てている時のスイング」は右肩を下げ、タテにスイングしながらも、ヘッドは下がっている状態なんです。
一度、常識の眼鏡をはずし、よく分析してみてください。
これは見た目だけの話ではありません。意識も含めた話です。
意識と現実は違う
なぜ、このように意識と現実が異なってしまっているのでしょうか。
それは、
結果論をどういう風に解釈しているのか
によって発生しています。
調子が悪くなると、調子が良かった時などの、ビデオを見たり、写真を見たりすることがよくあると思います。
そしてフォームを分析し、よかった時のフォームを再現しようとします。
フォームを目視で見れば、バットは縦に振っていないかもしれません。
しかし、実際に大切なことは、調子のいい時のフォームを再現することではなく、当時の感覚や意識を思い出す必要があります。
その時になんの意識もなく振っていたのであれば、元も子もない話なので、尚更マネなんかしてはいけません。
目で見えていることと、意識の中で行うことにはギャップがあります。
意識的に必要なこと
では、具体的に「打てる打者」や「打てている時」に意識していることはなんなのでしょうか。
それは、
レベルスイング
です。
レベルスイングはヘッドが下がるスイングのことを言います。決して地面と平行なスイングのことではありません。
ボールは重力を受けながら向かってくるので、そのボールにバットを当てやすくするようにする(直線的に捉える)ためには、ヘッドがやや下がったアッパースイングになります。
このレベルスイングこそが、ボールを純粋に捉えにいく姿勢であり、無駄なくボールに向かって芯をあてに行く姿勢です。
すると、自然に右肩(右打者の場合)は下がります。
そして、このレベルスイングに合わせて、大根切りをするようにバットをタテに振る意識をもつことです。
しかし、見た目には、右肩が下がっている分、バットがタテに出ているようには見えません。
タテにバットを出す意味は、
手首がボールに負けないようにする
ためです。
「手首が負けないように手首を意識したらいいのでは?」と思いがちですが、手首を意識すると、余計な力が加わるのでバットを本来の力で振り抜くことができなくなります。
今回の記事を「何をいってるんだ」と言って無視することは簡単です。
「意識」と「現実」の違いを体験するためにも、一度実践してみることをおススメ致します。