野球人にとってアイシングが必要な時
それでは、野球人にとってどのような場面でアイシングが必要なのか考えていきましょう。
考えるポイントは「痛み」と「回復」という観点です。
アイシングが必要な場面とは、
・回復は二の次、とにかく痛みに耐えられない時
・血流を物理的に止めた方がいい場所の怪我をした時
・骨折が疑われる時
です。
野球の現場に置き換えれば、
・長期戦線離脱が間違いないと判断された怪我の時
・頭部などへのデッドボールで血液を抑制した方がいい時
・骨折などによって動くことが困難かつ内出血を伴う時
などでしょう。
思った以上に必要な時が少ないと思いませんでしたか?
それぐらい野球人にとってアイシングは不必要なものです。
上記のケースをとってみても、疲労回復という観点からは望ましくありません。
しかし、疲労回復を無視しでも行うべき時もあるため上記のようなケースにおいては必要と判断せざるを得ません。
さらに、「とりあえずアイシング」と考える危険性は重要な要素を無視した考えだからです。
それは、
人間の身体は一人一人異なり感じ方が違うこと
です。
ある人間が痛いと感じでも、それが全ての人に当てはまるとは限りません。
興味深い例として、検査上では野球肩と診断された野球選手が何の痛みや違和感もなくプレーしている選手がいるぐらいです。
またアイシングをすることで調子が良いと感じる選手は続けるべきなのかもしれません。
それでも、まったく他の要素が調子の良さを作っている可能性が高いので、アイシングをした時としなかった時の検証をした上で判断すべきことですが。
最終的には自己判断するしかありませんが、疲労回復という観点から見ていくと野球選手には不必要なのでこれからのアイシングは考えた上で取り組みましょう。
痛みが消えたからといって回復しているわけではありません。
ちなみに格闘家などが打撲した際にはお湯をかけています。
彼らの方が「痛み」という意味では大きいような気がするのは私だけでしょうか。