人間の「意識」の力を利用してバッティングを上達させる
人間の「意識」について考えたことはありますか?
唐突に漠然とした質問をしてしまいましたが、野球選手は人間の身体の特徴について学ぶ場が少ないので、この機会に考えてみてください。
野球選手のバッターが「意識」することと言えば、「振ってはいけないボール」についてではないでしょうか。
しかし、
試合中にその「ボール」を意識し過ぎると逆に振ってしまう
ってご存知でしたか?
例えば打者が、「低めを振るな」と言われたとします。
本人は、「低めを振ってはいけない・・・低めを振らないように・・・」と意識したとします。
そうすると、低めを振ってしまうのです。
これは脳科学的な観点からの話になりますが、「低め」という言葉が頭にあると、低めを振らないようにしていても、逆に低めに手が出てしまうのです。
その典型がワンバウンドの「ボール」を振ってしまったりすることです。
人間は意識すればするほど、良いこと悪いことを含め、その意識の方に向かっていってしまいます。
「意識」に関してはこんな話もあります。
アメリカの見渡す限り何もない広い荒野に1本の長い道が通っています。
その道路脇に1つの標識があり、その標識をみるとぐにゃぐにゃに折れ曲がっています。
見るからに通りがかった車がその標識にぶつかっている様子です。
しかし、冷静に考えれば、ただの直線の道の外側にたっている標識に何故ぶつかるのか・・・と思うかもしれません。
それでも人間の意識は、何もないトコロにふと現れた標識を認識すると、その標識に向かっていってしまいます。
ありえないと思うかもしれませんが、人間の「意識」とはそれぐらいはっきりと行動に出てしまいます。
では、この「意識」の特徴を知ることで具体的にどのような対策を取ればいいのでしょうか。
先ほどの低めのハナシで言えば
低めを振らないように意識するのでなく、「高めを振ろう」と意識すれば解消
されます。
つまり、
「〇〇してはいけない」と考えず、その反対に当たる物事をしようと考える
ことをすれば問題は解消されます。