短く持って振れの根拠は何なのか
野球選手の中には、バットを短くもって振っている選手というのをよく見かけます。
しかし、多くの場合、その短く持っている根拠というのは、大した理由はないのではないでしょうか。
そしてその多くは、指導者の方から「バットを短く持って振れ」と言われていることが大半ではないでしょうか。
そこで今回の記事で考えて頂きたいことは、
「バットを短く持つこと」でえられる効果
について考えていきたいと思います。
まず、効果を知るためには、どのような目的で指導者が「バットを短く持て」というのか考える必要があります。
短く持つようにアドバイスされる選手の特徴は以下のような選手ではないでしょうか。
・打てない選手
・体が小さい選手
・バットが重くて振れない選手 などなど・・・
だいたいこのような理由が大半になるのではないでしょうか。
それでは、これらの選手が「バットを短く持つ」ことで、解決ができているのでしょうか。
・打てない選手 → 打てるようになる
・体が小さい選手 → 短い方が振れるだろう
・バットが重くて振れない選手 → 振れるようになる
このような効果を期待してアドバイスをしていることだと思いますが、その根拠はあるのでしょうか。
しかし、結果から申し上げると、
・打てない選手 → 特に変化なし
・体が小さい選手 → やや振れるようになるかもしれない
・バットが重くて振れない選手 → 特に変化なし
といった結論しか得られていません。
これは理由どうこうより、実際短くもった選手が一番分かっていることではないでしょうか。
「短くもて!」というアドバイスは、とりあえず行っているものであって根本的な変化を生むようなアドバイスではありません。
高校生以上の大人であれば、一度頭で考えて実行致しますが、小学生や中学生などは素直に受け入れてしまいます。
打てるようになるためのアドバイスとは?
では、打てない選手に対して必要なアドバイスとは何なのでしょうか?
打てない原因とは人それぞれ異なるため、一つに絞ることは難しいですが、やらなければならないことというのはあります。
それは
選手が一番持ちやすい持ち方、振りやすいと感じる持ち方を大切にした上で修正する
ということです。
そのためには、
選手一人一人の特性を考え、観察力をもって、選手に変化を与えられるアドバイスをしてあげること
が重要ではないでしょうか。
選手というのは上達しようと、あらゆる情報を吸収しようとしています。
一つのアドバイスでそのその選手の将来が左右するかもしれないというくらいの気持ちで接していかなくてはいけないと思います。
「短く持って振れ!」にも本当の根拠があってズバリ当てはまる選手もいることは間違いありません。
ただ上記のような短絡的な理由で「短く」持っているのであれば、そんな単純な話ではありません。
一人一人の特性を見たうえでアドバイスできるようになると、伸び悩む選手というのも少なくなるかもしれませんね!