野球選手が練習で走り込みをやらない勇気が必要な理由
野球選手にとって現在の日本の野球界のように必死になって走り込みをしなくなる日は、そう遠くない未来に訪れます。
野球選手のパフォーマンスを高める上で、走り込みは不必要だと言えることは明白だからです(『野球の基本は「走り込み」なんて大嘘です。』)。
しかしそれでも、走り込みが野球選手にとって不必要だと分かっても中々辞めることができていない野球人がたくさんいます。
それは、周囲の人間が許してくれないケースもあると思いますが、多くは選手である本人たちも今まで続けてきた練習を辞めることができずに惰性の中でやってしまいます。
そのため、走り込み一つ辞めるにしても野球選手には自分を信じる勇気が必要になってきます。
しかしその勇気も、あと5~10年経てば当たり前と言われる時代が訪れ、当たり前になってしまった時に走り込みを辞めているようではライバルに差をつけることもできません。
一つの基準として、日本の練習内容はメジャーリーガーから約10年前後遅れてくると言われています。
現在のメジャーリーガーは、日本人のような目的で走り込みをすることはほとんどありません。
今までは10年前後遅れていると言われていましたが、現代の情報社会を考えればその差は縮まってもおかしくはありません。
スマホの普及に代表されるインターネットの普及により、様々な情報へとアクセスできる状況が出来上がっています。
この時代の流れは、野球界レベルのハナシではないため、野球人にはどう抗うこともできません。
少しの間は、野球界の縦社会と、指導者のアナログな状況を考えれば、いくら選手が有効的な情報を得ようとも簡単には実現することができない状況があるかもしれません。
しかし、そんな世の中さえも時代の流れに飲み込まれていくことは言うまでもありません。
全ての物事や常識が一度に移り変わっていきます。
そんな中でいかに最先端の情報に触れ、その情報の真偽を自身で確かめ実践していくことができるかが、これからの野球選手に求められることです。
今まで生まれてきた規格外の選手たちは、必ずと言ってもいいほど、それまでの常識を打ち破り新しい常識を作ってきた人たちです。
「走り込み」はまさにその過渡期で、今までは常識と言われてきたかもしれませんが、これからの野球界においては非常識と捉えられていくことになります。
あと数年もたてば「何のためにあんなに走り込みをやっていたんだろうか」という野球関係者が大多数になっていくことでしょう。
皆がやり始めてからやっているようでは、常に遅れをとり続けることになります。
ライバルに差をつけたいのであれば、同じことをやっていてはいけません。