野球界から見てサボっているように見えても関係ない
とはいえ、高いパフォーマンスを示す選手がサボっているという意味は練習を全くしないと言っているわけではありません。
野球界で一般的な見方として「サボっているように見える」だけです。
本人からすれば、無意味なことに力を割かず、意味のあることにだけ集中しているだけで、むしろ真剣に取り組んでいます。
彼らがサボって見えるのは、ただ野球界の常識から外れているからそう見えるだけです。
野球選手に長距離走がどれだけ必要でしょうか。
ウエイトトレーニングがどれだけ必要でしょうか。
短距離走は・・・ストレッチは・・・マシン打撃は・・・といったことをどれだけ必要なことなのか感覚的に感じ取り、自分の都合に合わせて力の入れ加減を調整しています。
恐らくそこに理屈はなく、理由を聞いても「何となく」という答えしか返ってこないでしょうが、その感覚はだいたい正しいことが多いから結果が出ています。
野球選手の多くは、休息する時間を多くするだけでも野球が上達する(というより本来の力を発揮する)人が大量にいます。
そして突き詰めて考えていけば、野球選手として必要なことはかなり限られていることに気づくはずです。
「練習をサボる」というのはかなり極論な意見であることは理解しています。
どうしても野球界の伝統があるため、どれだけ理屈が通っていても周りがそれを許さないことがたくさんあります。
そして不幸にも、野球は団体競技なのでチームに認められなければ試合に出ることもできません。
「サボる」というレッテルが貼られた選手は、よっぽどの結果を残し続けなければ力を発揮する場面さえなくなってしまいます。
つまり
野球界を本気で盛り上げていきたいなら指導者である監督やコーチが根底部分から考え方を改めなければ不可能に近い
と言えるでしょう。
少なくとも、試合に負けたり失敗した時に、バカの一つ覚えのように練習時間を長くし、ひたすら失敗した内容を繰り返すような真似はすぐに辞めましょう。
とにかく時間と量でカバーする方法なんて誰でも考えつきます。
最適解で最も楽に勝たせる方法を考えるのが指導者の役割です。
野球界全体で野球にとって何が必要で、何が不必要なのかを白紙の状態から考え直さない限り、野球人気の低迷は止まることはないでしょう。
いつまで無意味な練習に時間を費やし、体を疲労させ続けますか?
一度今まで言われてきたことは忘れて、目の前の事実を事実として受け入れ、感覚的にではなく実際にパフォーマンスを高めることに繋がっているのかどうか一つ一つ検証してみることをおススメ致します。