「打者」が「高め」のボールを打った方が打率が良い理由
投手の投げたボールが「ホップ」することはありえないと皆が知っていると思います。
必ず地面に向かって落ちています。
その落下の度合いの違いが選手によって異なるだけで、上方向にホップすることは物理的にありえません。
あくまで「ホップした」というのは感覚的なもので、極端に下から投げない限り、物理の法則に抗うことはできません。
そのため、
打者は必ず自分より高いところから下に向かって投げられたボールを打つ
ことになります。
そのため、
通常の平地で投げたボールに比べ、実際のボールの軌道と、目で見て脳で処理したボールの軌道とに認識の差
が生まれます。
つまり、低めのボールは、目で「見た」ボールの軌道に対してバットを出せば、実際のボールはその目で「見た」ボールよりも低い軌道を描いていることになります。
すると、確率的に言えばバットがボールの上を叩きやすい状況が生まれます。
そのため、低めのボールはゴロになりやすいと言われる所以はここにあります。
反対に高めのボールは、
実際に目で「見て」脳で処理したボールの軌道に比べ、実際のボールはやや高い軌道
を描きます。
さらに
高めのボールの実際の軌道が、人間の体の構造から繰り出されるスイングの軌道と類似しているケースが高いため、ボールをバットに当てやすい
という状況を生み出しています。
そのため、一般的に「高め」のボールの方がヒットにする確率が高くなり、「高め」を狙うように指導されます。