筋肉を固めると関節が不安定になる
人間の関節というのは、その周りの軟部組織に大半を依存しています。
筋肉や靭帯がなければ、動くこともできませんし、柔らかくなることもありません。
例えば、筋トレの中でも常に負荷がかかるような、チューブトレーニングを継続的に行っていった場合には、筋肉というのは徐々に固くなり始めます。
固くなると、神経的な反応が遅くなり、血液の欠乏が起こっていますので、分厚いゴム板のように硬い組織となってしまいます。
つまり、関節への衝撃に対する対応が鈍くなってくるということになります。
その結果、関節は不安定な状態になってしまいます。
関節を右にずらそうと外的な力が働いた場合、通常状態の筋肉であれば、すぐに反応し、安定させるように働きます。
しかし、頼みの綱の筋肉が固く反応が鈍い状態だと関節は外的な力に対応が遅れてしまいます。
この状態は分かりやすく言えば、安定せずにグラグラした状態です。
筋トレは筋肉を固く大きくする作用をもっています。
そのため、筋トレによって固くすればするほど、反応が鈍くなり関節の不安定性が高まるということになります。
反対に常に緩んだ筋肉の状態は、イメージとは反対に関節の安定性を向上させます。
緩んだ筋肉の状態は、関節周囲の軟部組織を反応が良い状態にしてくれます。
そのため、外的な力に対しての反応も早いため、関節が安定します。
筋肉は大きな力を発揮することも大きな役割の一つではあるものの、それ以上にスポーツ選手にとっては関節の安定性を高める重要な要素を持っています。
特にインナーマッスルなどの軟部組織は関節の安定性にのみ働くような筋肉です。
筋肉だからといってなんでもかんでも鍛えて良いわけではありません。
それよりも「筋肉の使い方」を学ぶことがこれからの野球選手には求められています。
もっと詳しく人間の身体について知りたい方は姉妹サイトの「野球肩革命所」をご覧になってください。