バッティングマシンと投手が投げる140km/hのボールが違う理由

バッティングマシンと投手が投げる140km/hは違う

野球選手はとにかくバッティング練習が好きです。

中でも、マシンを使って気持ちよく飛ばし続けるのが大好きです。

バッティングマシンを使っての練習は効率的な練習だと言われがちですが、内情を知れば効率的でもなんでもないことが分かります。

効率的だと言われる理由は、

半永久的に比較的一定の速度やコントロールのボールを打ち続けることができる

ことでしょうか。

人間が投球した場合は疲労によって半永久的には投球することはできませんからね。

また、ストライクが入らない投手であれば、打者のバッティング練習としては適していないのでそんなチーム事情なら仕方ないかもしれません。

しかし、ここにはバッティングマシンを使うことのデメリットが同時に存在していることを見落としています。

それは

人間が投げたボールと、バッティングマシンから放たれたボールは全くの別物

ということです。

ここまでは、皆さん感覚的に分かっている範囲だと思いますが、

なぜ人間が投げたボールとバッティングマシンから放たれたボールが違うのか

説明できるでしょうか。

この理由を考えれば、バッティングマシンで練習することのデメリットが見えてきます。

バッティングマシンと投手のボールが違う理由

人間の投球というのは、下半身からの力の伝達を、各関節や、筋肉などを使って徐々に増大させながらボールに伝えます

しかし、バッティングマシンから放たれたボールには力の伝達がありません。

ドラム式は、ドラムの回転する力と挟み込む力によって、ボールを飛ばすようなイメージでしょうか。

アーム式のバッティングマシンに関しては、1本のアームが高速で回転した時にボールが放たれるものです。

こちらも人の関節のような機構がないため、ドラム式とさほど変わりはないでしょう。

ドラム式とアーム式との違いは、「変化球が投げられるか否か」と、「打者のタイミングの取りやすさがあるかどうか」ぐらいの違いで、「どちらの方がバッティングマシンとしてはいいのか」ということを考える意味はありません。

人間の投球は肩関節や肘、手首、指などの関節をうまく使うことによって3Dの動きが起こります。

ボールをリリースするポイントで140km/hのスピードがでていたとしても、「肘」や「肩関節」が140km/hのスピードが出ているわけではありません。

エネルギーを増大させながら、腕を加速させ、リリース時に140km/hというスピードにボールを加速させているということです。

しかし、バッティングマシンではこういった複雑な機構を表現することは困難なため、人間同様のボールは投げられないでしょう。

機構的な問題の違いによって、人間が投げるボールと、バッティングマシンから放たれるボールは明らかに異なります。

それは野球界で言われる言葉で言えば、ボールの「キレ」や、「回転数」や、「軌道」に変化がでてくるわけです。

つまり、同じところは何もないわけです。

より試合に近い練習をしたいのであれば、人間が投げるボールで練習する方が効率的でしょう。

練習のための練習をするのであれば、バッティングマシンでの練習が効率的ですのでオススメです(笑)

100球バッティングマシンで打つなら、1球の投手が投げる球に本気で集中した方がよっぽど効果があります。

100球バッティングマシンで打つなら、効率的にインパクトに100%のスイングができるようにどうしたらいいか頭で考え1スイング素振りをした方が効果があります。

バッティングマシンでの練習はただの気晴らしです。

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